真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

サッカー部OB人工衛星打ち上げへの挑戦!

2018/09/18

 

「人工衛星打ち上げに挑戦してるんです!」

 

大きなロマンを胸に、武南高校サッカー部OBの近藤くんが母校を訪ねてくれました。

サッカー部のレギュラーとして大活躍しながら、「美し飛行機を創りたい!」と九州大に合格!可能性の翼を広げ武南を卒業していった彼が、熱く、胸の中にある思いを語ってくれました。

近藤くんの九州大での研究関連サイト:宇宙ゴミ観測人工衛星打ち上げへの挑戦!

近藤くんの九州大合格体験談はこちら

「がむしゃらに…美しい飛行機を創りたい!」

高校2年秋にそう心に決めてから、自らの好奇心を満たすため、努力に努力を積み重ね、九州大学工学部機械航空科に入学した近藤くんが遊びに来てくれました。…大学でどんなことをしてきたのか?気になる ”その後” を聞いてみました。

「九州大学に入学したものの、航空関係に進めるのは学部180人中30名…なので、大学1年の時は受験勉強していた頃よりも勉強しましたね。」

さらりとそう言う近藤くんですが…相当がんばったのでしょう。見事に航空宇宙工学部30名枠の中に入り、その上、全学生2000人中、成績優秀者50名が選ばれるという奨学生にもなったそうです。

「飛行機を飛ばすための学問、流体力学も、自分で納得するところまで勉強しました。ただ…流体力学って流体運動、空気の流れとかを学ぶ学問なんですが、勉強していくうちに、1つの疑問が湧いたんですよね。『空気のないところでの運動って…もっとおもしろそうじゃねぇ?』って…。これが、僕が、宇宙工学への興味を初めて持った瞬間でした。」

2年になると、近藤くんは、普通は4年生になってから入ることのできる研究室の扉を叩くというアクションを起こします。

「研究室に入れてもらえました。笑 でも、当然、机はなかったんですけどね…笑…。論文、実験のノウハウを読みまくりました。英語で書かれたものも多かったので…語学の必要性を強く感じました。理系こそ英語は必要なんですね。オーストラリアに2か月、カナダに2か月留学し、国際感覚も身につけようと努めました。」

航空機も宇宙機もおもしろい。将来はどっちに進むべきか?

そう迷っている時、米国大使館・慶応湘南藤沢キャンパス・TOMODACIHアントレナーセミナーという選考に応募し、アメリカにほぼ無償で行くことのできるプログラムに参加することが決まったそうです。

プログラムに参加することで出会ったエンジニア、弁護士の方々から…

「国際的な視点を持つことも大切だが、T字型の人間にならなくてはだめだ。君はまだ、1本究めたものがないじゃないか」と色々アドバイスを受け、近藤くんは、プログラム終了後、アメリカを一人旅することに決めました。

サンフランシスコ、ロサンジェルス、ヒューストン、ワシントンDC,フロリダ…アメリカの航空宇宙関連の施設を、人づてに情報、協力者を探し、自らのネットワークを構築しながら、アメリカ各地を見てまわりました。

「宇宙工学に進もうかなぁ~」…そう思い始めた時

ケネディー宇宙センターで衝撃的な出会いが待っていたのです。

「人生には不連続で不可逆的な変化が何度か起きる。」

ケネディー宇宙センターについた日が…近藤くんにとっての ”その日” …だったのです。

ちょうど、この日、ケネディー宇宙センターでロケット打ち上げがあったのです。

「TVとかでみるのとまったく違ったんです。

爆音と衝撃、痛いほどの閃光。重力に逆らい空に向かう、巨大な塊

あれを造るんだ。あれを超えるものを創ってやるんだ。って…宇宙工学を学ぼうと言う決心が固まりました。」

ひとつの目標に人並み以上の努力をし達成したからこそ見える世界で、さらに、次なる目標を見つけ、好奇心をエネルギーに変えて前進していく。近藤くんのスケールの大きな話を聞いていて…若さの放つ無限の可能性を感じました。

近藤くんら九州大学宇宙機ダイナミックス研究メンバーは、今、本気で自分たちの研究してきた機器を人工衛星に載せてようと考えています。若い世代が大きく羽ばたこうとしている姿に応援したくなった方は、是非、ご協力ください。

宇宙ゴミ観測人工衛星打ち上げへの挑戦!

夜空に輝く星、かっこいいロケット…その宇宙開発がいま危機に直面していることをご存じでしょうか。原因は”宇宙ゴミ” 気象衛星にぶつかれば、天気予報ができなくなり、通信衛星にぶつかれば、衛星放送がみられなくなったりします。その対策として、近藤くんたち九州大学宇宙機ダイナミックス研究室メンバーは、2年後の観測衛星の打ち上げを目指しています。

九州大学宇宙機ダイナミックス研究室メンバークラウドファンディングをやっています。(締切9月28日)

9月に入り、進学フェアでたくさんの中学生、保護者の皆様とお話させて頂いています。

先日、お越しくださった保護者の方が、

「武南の卒業された方は…素晴らしい方が多いですよね。私の周りにも…」と

思いかけずそんな言葉を頂きうれしく思いました。

立派になった卒業生の話を聞くと…こちらも頑張ろうという気にさせられます。

サッカー部OBの近藤くんの『宇宙ゴミ観測人工衛星打ち上げへの挑戦!』という規格外にでっかい浪漫に心熱くさせられましたが、同時に、卒業生のみなさんが各方面でご活躍されていることにも思いをはせ、武南で出会った方々の前途を祈りたくなりました。みなさん、一緒にがんばりましょう。