真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

2学期終業式

2018年12月22日

さわやかな青空の下、2学期の終業式が行われました。

朝礼で校長先生は、次のようにお話をされました。

 

「おはようございます。2学期は大きな行事がたくさんありましたが、皆さんの協力で

充実した行事にすることができました。ありがとうございます。さて、冬休みは、

3年生は受験勉強に、2年生は受験生の準備に、1年生は今までの振り返りに十分時間をかけて

新しい1年を迎えるようにしましょう。

 

さて、今日は『ソサエティ5.0』の話をします。人類が狩猟生活を行っていた狩猟社会は

ソサエティ1.0、農耕社会は2.0、工業社会は3.0、現在の情報社会は4.0というように

なっており、皆さんが社会の中心になる時代がソサエティ5.0になります。

日本だけではありませんが、少子高齢化による人口減少、地方の過疎化、食糧問題など

社会的課題を解決していくために、先端の科学技術をあらゆる産業や社会生活に

取り入れ、経済発展と両立していこうというのがソサエティ5.0です。

 

例えば車両の自動運転技術、過疎地域へのドローンを

用いた配達、遠隔医療などです。

このような社会では自動化技術にはない、

人間しかできない新たな価値を創造していく力が必要となります。

学校もソサエティ5.0に向けた人材育成が求められているのです。

具体的には知識や技能、思考力、判断力、表現力です。

特殊な能力が求められているわけではありませんが、文章や

情報を正確に読み解き対話する力、科学的に思考、吟味する力、

価値を見つけ生み出す感性の力などを身につけるために、

文理分けから脱却した学習がこれからは重視されます。

これはサイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、数学の

頭文字を取って『STEM教育』と呼ばれています。

この教育によって皆さんは、新しい価値を創造する力を身につける必要があります。

ところで新しい価値はどのようにして生まれると思いますか。それは我々人間が

不満、不足、不便、不自由、不快を感じたときなのです。そこからこれを解決するには

どうしたら良いか考え、新たなものが生まれるのです。

このような感性は人間の欠点でもありますが、逆に不満、不便を感じないAIには

出来ないことなのです。

人のせいにせず、解決に向け努力できるようになると新しい価値の創造につながります。

皆さんが武南の凡事徹底、文武創造で鍛えた創造力で明るい未来を創ってください。」