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『部活動観戦を振り返って』

2007.05.30

はじめに、部活動とは何かということについて私の考え方を述べてみます。

私は部活動(剣道部)には相当な思い入れをもって指導してきた体験があります。部活動の指導は専門の数学の指導とはひと味もふた味も違った思いで教師としての青春をぶつけていました。味は違いますが、数学も部活動も担任も学校行事も何でも全力を尽くしました。教師の唯一生きる道は一生懸命背伸びしてぶつかること、意識したわけでなく動物的な感覚でやっていたというのが本音でした。

部活動は自分の意志で選択した活動集団です。どのような苦労があろうともいとわないという精神が自ずと生じる集団です。そこには苦しみもがき語り合った仲間だけが獲得できる昇華された世界があります。試合やコンクールに勝利を目指して臨む。勝利が全てであり最後の勝者たらんと全身全霊を懸けて勝負する。しかし、最後の瞬間だけはたった一人が勝者となり、それを除く全ての人が敗者となる。それが試合でありコンクールである。それが勝負であると私は思います。しかし、部活動の大切さはその先にあります。私たちはそこから私たちの努力を見つめる。今までの道のりを身体は覚えている。どんな険しい道だったか、その道をどう歩いたか身体と脳はしっかりと記憶している。気が付くと、目の前にある新しい道を切り拓こうとする力、次の壁を乗り越えようとする力を身に付けていることがわかるのです。部活動とはそういうものなのです。

 

 一年目は野球とサッカーの公式戦を観戦しました。試合では選手の一挙手一投足にハッとさせられ、体中の熱が上下します。サッカーの埼玉栄戦で展開された美しい武南のフォーメーションは見事であり、サブ、サポート、応援のすべてがティームとして一体になり輝いていました。日々の血のにじむような練習・・・それが今見る人すべてにシャワーから降り注がれるような感動を与えたのです。

 私もインターハイに監督として出場したことが何回かありますが、代表を懸けた試合は寧ろ見る方がつらいのではないかと思います。武南の試合も勝ち進む毎にその当時の思いが蘇ってきました。でも生徒たちの笑顔、声、必死の形相を見る度に、私も生徒のために「よし、やってやるぞ」という勇気が湧いてくるのです。   ありがとう!

 

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