平成19年度 10月 朝礼 |
2007.10.01 |
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『疾風に勁草を知る』
みなさんおはようございます。だいぶ涼しくなりました。
いつも静かに聞いてくれてありがとうございます。静かに聞くだけでなく、それに加えて話の内容を行動に表してほしいといつも願っています。
さて今日は、私からみなさんに次の言葉を贈りたいと考えてきました。それは「疾風に勁草を知る」という言葉です。「疾風」とは速く激しく吹く風、「勁草」とは強い草の意味です。直訳すると、速く激しい風が吹いた時に初めてどの草が強いかを見分けることができる、ということですが、その意味は、困難に遭遇したときに初めてその人の意志の強さや人間としての真価がわかるということです。
例えば武南の生活の中では、勉強を始め部活動、行事に至るまで多様な活躍の場が与えられています。そして武南生は様々な時間的、物質的な制約の中で常に”今自分が出来る最高のもの”をそれぞれに追求しています。その過程は決して楽しいことばかりではありません。友人との意見の食い違いやその他の困難を、避けて通ることはできないでしょう。しかし、このような苦しい経験こそが、強いだけでなくしなやかな勁草のような自己を形成するために大切であると私は思っています。
先輩方や友人から困難に立ち向かう姿勢を学ぶ。武南の生活の中で自ら疾風の中に身を投じて苦悶する。そして、それぞれが困難の先にある心の強さを得る。理想的な武南性の姿をそこに見出していきたい。そしてそれが武南の新たな伝統として息づいてほしい。そのような生き方こそ、今の日本の厳しい政治、経済、社会状況の中で、また多種多様な価値観があふれる現代に於いてとても重要なのだと思います。