夏期特別講座最終日
2017年08月02日
本校では夏期講習に加えて『夏期特別講座』を行っています。
普段の勉強だけでは知ることのできないことについて、専門家をお招きしての講演会や体験授業に参加します。
最終日は財務省関東財務局による財政教育プログラムです。
財務省関東財務局の方を講師にお招きし、1~3年生が財政について学びました。財務省が進めるこの「財政教育プログラム」は全国の私立中学校で初の実施ということで、多くのお客様にご来校いただきました。
最初に、 関東財務局の方より国の財政について講義を受けました。
財政における「歳出」と「歳入」の具体的な内容に加え、公共サービスの具体例を身近な例で詳しく解説していただきました。
今まで自分に関わる問題としてとらえていなかった「財政」がより身近になったところで、グループワークに移ります。
内容は”「日本村」の予算を作ろう”
事前に各自が準備してきた予算案を発表し、歳出と歳入の内訳をひとつずつ検討します。
①社会保障、②地方交付金、③公共事業、④防衛、⑤教育、⑥科学技術、⑦所得税、⑧消費税、⑨法人税の増減を班ごとに考えます。
予算を「今より大幅に増やす」「今より少し増やす」「変更しない」「少し減らす」「大幅に減らす」のどれにするか、歳出と歳入、すでにある借金のバランスを考えながらワークシートで検討した上で、iPadのシュミレーターに入力し、歳入・歳出のバランスを可視化します。
各学年で上手く予算の組めている班が発表しました。
現在、公民分野を習っている3年生は学んだ知識を活かしながら歳入の項目を考え、歳出とのバランスをとっていました。1、2年生は授業ではまだ習っていない分野ですが、防災のためにも防衛を充実させること、村の発展のために科学技術に予算を充てることなど、多くの意見を出し合って議論を発展させていました。どの班も教員が驚いてしまうほどしっかりとした予算を組んでいました。
少子化に向け、教育の予算を減らすべきか、増やすべきか、同じ事柄についても対立する意見も出されていました。
発表が終わると、生徒の中から「どうして増やしたのか」「どうして減らしたのか」と理由を尋ねる質問が出たり、財務局の方から助言を受けたりしました。
「財政は単にお金の動かし方を考えるだけにとどまらず、国や自治体の未来の姿を考えることになります。財政に正解はありません。一人一人が社会の姿を考え、選挙で政治に参加することが未来を作る一歩につながります。」と財務局の方から最後にお話をいただきました。
このグループワークを機に、生徒だけでなく教員も「どんな小さなことでも自分の問題として捉え、自分で考える」という姿勢を意識していきたいと思います。
内外通信記事 (184KB)