ワンダーフォーゲル部の記事詳細

[ワンダーフォーゲル部]

世界転戦 始まる!

2011.11.08

世界の舞台へ

8月15〜17日: 
第11回JOCジュニアオリンピックカップ大会
富山県南砺市(なんとし)で
全国から263人の選手がエントリーし、
「第11回JOCジュニアオリンピック」
が開催されました。

本校1年D組の尾上彩さん、女子総合準優勝。
この大会は8月後半の
「世界ユース選手権 イムスト」
への最終調整として位置づけられた大会でした。
同時に、「世界ユース」に出場する
日本からの選手も多く参加する重要な大会でした。



8月25〜28日:IFSC World Youth Championship in Imst (AUT) 2011
国際スポーツクライミング連盟 
2011年 世界ユース選手権大会 イムスト
Female youth A lead

今年の世界ユース選手権は、
冬期オリンピックで有名なインスブルックから
西に約40km離れたチロル地方のイムスト(オーストリア)で
8月25日から28日まで開催されました。 

五大陸38ケ国、約500名の選手が集い、
Female youth A lead(女子ユースA…15歳〜17歳)に出場。

彼女は中学時代に「IFSC 世界ユース選手権」
フランス大会で5位、英国大会で14位の結果を残しています。

今回から年齢があがって激戦のYA枠。
この枠には34ケ国から72名の選手が出場しました。
高校生になっての初の日の丸を背負っての出場結果は11位。
今後、海外転戦が当たり前になる尾上さんにとって、
時差の克服と体調管理など課題獲得が可能となった大会でした。

結果:女子YA 11位



10月2〜4 日: 
おいでませ!山口国体 
「尾上彩さん、埼玉県代表で出場」  クライミング競技 
山口県セミナ−パ−ク 人口壁

通常のクライミングは各選手が
制限時間内にどこまで到達したかを競う個人競技です。
国体の場合は“チーム競技”なので、
クライミングも各県2名選手が出場し、
その得点を合わせてチーム=埼玉県の得点となります。
 
結果:山口国体の少女リード
1位山口、2位千葉、3位岐阜、4位埼玉、5位福岡は6位宮城。

結果:山口国体の少女ボルダー
1位山口、2位岐阜、3位千葉、4位福岡、5位長崎、6位埼玉

完登賞獲得
尾上彩さんは個人として完登賞
(困難なルートを全て登り切った者に与えられる賞)を手に入れ、
個人としてはリード部門でなんと2位の成績。


10月21〜23(日):リード日本選手権2011‘マムートカップ’ 
長野県北志賀の ホテルタガワ総合体育館にある
最大斜度約140度の人工壁で開催されました。
この大会は年齢制限なし、国内の最強女子クライマーによるガチンコ真剣勝負。



なんと、この大会は中間考査の途中。
中間考査の勉強があり、
練習も充分とは言えない中での「リード日本選手権2011」への出場。
中間考査1日目を受験した後に、埼玉を出発し会場の北志賀に向かいました。



しかし、中間試験前の勉強による練習不足を押しのけて、
なんと女子で第3位。
頑張りました。

結果:女子3位



日本山岳協会からうれしいニュース
先日、日本山岳協会に
International Federation of Sport Climbing
(IFSC=国際スポーツクライミング連盟)から
うれしい連絡が入ってきました。

なんと、尾上彩さんに
Climbing World Cupへの出場資格と
「本年11月のスロベニアとバルセロナ(スペイン)大会への招待状」
が届きました。

「Climbing World Cup」ってなに? 
そのような質問に少し、お話しさせて下さい。

IFSCは 広義の登山領域の中で
スポーツクライミング競技分野を統括し、
その発展に努める国際連盟です。
そして国際競技団体連合(GAISF)の一翼を担う
重要な役割をもつ連盟なのです。
そしてIFSCは国際オリンピック委員会 (IOC)によって
承認されている競技団体でもあります。

国際競技団体連合=IFSCは、
公認競技会についての情報発信、
ルール、競技会成績、種目競技者の
世界ランキングの公表等を行っています。

ですから、IFSCに加盟するFIFA(国際サッカー連盟)は
サッカーのワールドカップ、
IRB(国際ラグビー評議会)も
ラグビーのワールドカップを開催するのです。

つまり、スポーツクライミング分野においても
ワールドカップが開催され、
ここでの結果によってスポーツクライミングでの
世界ランキングの公表等をおこなています。

そのワールドカップに尾上さんが出場資格を得ることができました。
そしてIFSCから
「スロベニアとスペイン大会への招待状」
が日本山岳協会に届いたということです。


Climbing World Cup出場資格って?
春のジャパンカップ山口大会での好成績が、
本年度のワールドカップの出場権を獲得しました。

「2011/06/04 - 06/05 第25回リード・ジャパンカップ山口大会 出場部門)
ノン・カテゴリ  エキスパート 女子 リード部門

Climbing World Cupには、どんな人達が出場するの?

世界各国を代表するクライミング有力選手のみが出場し、
年齢は16歳からで大人の選手と競い合う大会です。
この大会に出場できるだけでも凄い。
予選突破することが目標になほどの、大きな大会です。
そんな世界の強豪揃いの大会に、
尾上さんは今回最年少で出場する選手なのです。

いわば、フル代表選手枠に高校1年生が出場するっていうことですね。

大会名 IFSC リードワールドカップ 
第9戦 スロベニア大会 2011/11/19〜20

大会名 IFSC リードワールドカップ 
第10戦 スペイン大会  2011/11/26〜27

バルカン半島に位置するスロベニア共和国。
イタリア、オーストリアに隣接した中央ヨーロッパの国。
東西冷戦時代はユーゴスラビア社会主義連邦共和国の名称で、
その地域には
「セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、マケドニア共和国、スロベニア、モンテネグロ、コソボ」の7か国があり、
多くの民族と宗教が混在したモザイク模様の国々の一つで、
かつては「欧州の火薬庫」とも呼ばれていた地域です。

その中でもスロベニアはEUの議長国になるなど、
西欧化が素早く成功した国で、
北欧セレブなどのヨット遊び、
アドリア海新婚旅行などがブームになっている国です。

スロベニアまでの日本からのフライト時間は約12時間。
また、アドリア海とアルプスが広がるこの国から
イベリア半島までの飛行時間は約3時間。
プレッシャーとの連続になるかもしれません。
ついに尾上彩さんの海外転戦がはじまることになりました。

ワールドカップ転戦での結果が楽しみです。

【顧問 山下隆久 】




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