真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

ピッチでの借りはピッチで

サッカー部 2017年11月04日

平成29年度 第96回全国高等学校サッカー選手権大会 兼 埼玉県高校選手権 決勝トーナメント準々決勝

武南高校1―1(PK3-2)西武台高校

(2017年11月4日駒場スタジアム)

 

「(キーパーの)須賀は、夏のインターハイ予選で、ピッチに忘れ物をしてたんですよ。(この大会で)借りを返すことができて…ホントに、ほんとうに…うれしい。」キーパー担当コーチの新田先生は興奮気味にそう教えてくれました。

強豪西武台とのベスト4をかけた戦は、前半武南が長谷川くんのヘディングで1点先行するも、後半開始1分で追いつかれ、延長戦でも勝負がつかず、PK戦へともつれ込む熱戦となりました。

延長後半19分、武南は、それまで好セーブで再三ピンチを救ったキーパー深澤くんを、3年の須賀くんに交代するという作戦にでました。須賀くんに交代した理由は、PK練習での反応が良かったことはもちろん、夏のインターハイ予選でPK戦で負けという苦い思いをしたものの、腐ることなく練習を重ねてきた姿をコーチ陣がちゃんとみていたからでした。

PK戦、どちらのチームのどの選手も…会場の雰囲気に飲みこまれてしまうのを必死にこらえているようにみえました。

「落ち着いて!」落ち着いて、平静を装いながら、2人目まで、両チームともきっちり決め、

3人目は…ともに枠を外してしまいます。

そして、4人目…西武台は外してしまい、武南はキーパーの手をすり抜けるように決めます。

おおおおお~!!!

これで、5人目の西武台の選手を止めれば…武南の勝ちが決まります。

「決めろ!」

「止めろ!」

ゆっくりボールをセッティングする西武台の選手

ゴール前に仁王立ちする須賀くん

西武台の選手が放ったシュートは、右に大きく飛んだ須賀くんの足にあたり、大きく跳ね返りました。

はじかれたサッカーボールの勢いは、西武台高校の思いの強さを表しているようにも、須賀くんのリベンジにかける思いそのものようにも見えました。

仲間にもみくちゃにされる須賀くん

…心が震えて、涙が出そうになりました。

 

なかなか簡単に勝たせてもらえない戦いが続きますが、だからこそ、勝利の喜びは大きいのだと思います。

あと2試合…埼玉の頂点へ

 

選手のみなさん、一試合、一試合、ひとつのチームとして成長していきましょう!

引き続き武南高校サッカー部への応援よろしくお願いします。