”王者” を追い詰める!
柔道部 2017年11月27日
県民総合体育大会兼埼玉県高等学校柔道新人大会団体戦が行われました。
50校が参加したこの大会は、各地区2位の高校が、トーナメントのやぐらの四隅に座り、その他の高校がくじ引きで決めていきます。つまり、県大会というものの、くじ引きによっては、南部地区のチームと初戦から対戦することもありうるわけです。
抽選の結果、南部地区3位で県大会出場を決めた武南高校は、南部地区1位の埼玉栄高校の待つやぐらに入りました。
今年の武南高校団体戦チームは
先鋒 石嶺 66kg 1年生
次鋒 森山 73kg 1年生
中堅 持木 73kg 2年生
副将 門屋 101kg 1年
大将 田島 73kg 2年
という布陣で臨み
1回戦 桶川西高校に 5-0
2回戦 上尾高校に 5-0
と順調に勝ち進み、向かえた3回戦、”埼玉の絶対王者” 埼玉栄高校との対決となりました。
この大会の団体戦のルールの特徴は、選手の体重制限がないということです。
つまり、100kgの選手を5人揃えてもいいのです。
また、勝ち抜きではなく、1人が1人と勝敗を決していく団体戦なのです。
さあ~試合開始です。
武南の先鋒、石嶺くんは、開始1分で技ありをとられてしまいますが、怯むことなく押して押して押しまくり、残り1分のところで、相手の足が揃ったところを…電光石火の足払いがタイミングよく決まり鮮やかな1本勝ち!
おおおおおお~♪
場内がどよめきます。
というのも、埼玉栄の選手が、県内の大会で相手に1本とられることはまずないからです。
次鋒森山くんも、手足が長いという特徴を生かした攻めの柔道で相手を攻め、襟元を取られるのを嫌がる相手が苦し紛れに反則指導を2回とられ、優勢勝ちを納めます。
おおおおおお~♪
この時点で、
武南 2-0 埼玉栄
と武南がリードしました。
埼玉県立武道場の広い場内、まだ3回戦の闘いですから、会場の四方八方で試合がおこなわれていたのですが、電光掲示板の映し出された武南リードの表示に、観客のほぼすべてが、武南と栄高校の一戦に注目しはじめました。
そんな中、中堅として畳に上がったのが、2年生のキャプテン中野くん90kg級でした。
期待を背負った戦いとなりましたが、後のない王者栄高校に良い形を作らせてもらえず、反則負けをきっしてしまいます。
副将戦には、2年の上田くん81kgが挑みました。
一歩もひけのとらない熱戦で場内をわかせましたが、寝技からの締めが決められ、それでも、「まいった!」をせず、意地をみせたのですが…敗退。
これで、武南 2-2 栄 とタイになります。
ここで登場したのが、73kgの田島くんです。
相手は、100kgある埼玉を代表する選手、体格差は歴然とするものがありました。
「はじめ!」
の号令がかかると、ひとまわり小柄な田島くんは果敢に勝負にでます。
足を取って相手を倒し、そこから、自分よりも大きな相手を転がして寝技に誘いこもうという…玄人好みする試合となりました。
あわや腕十字が決まるのでは…という場面もありましたが、最後には、力尽き…。
1本負けとはなりましたが、チーム一丸となる実に良い試合でした。
武南高校柔道部にとって、県大会3回戦敗退は…久しぶりの結果ではありますが、それ以上に、得るものの大きな記憶に残る試合となりました。
柔道の実力も、ケジメのあるチームの雰囲気も、良い感じになってきました。
武南高校柔道部にこれからも応援よろしくお願いします。