酒井夏海先輩 東京オリンピック代表内定おめでとうございます!
水泳部 2021年04月10日
一昨年、本校を卒業した酒井夏海先輩が、東京オリンピック代表内定を決めました。
「良かった!」
「おめでとう!」
そんな声が職員室に溢れました。
酒井さんが、在学中に、水泳部の顧問:千葉かおり(旧姓簗瀬かおり)先生との対談を、再度、更新します。
<SPECIAL INTERVIEW>
ロサンゼルスオリンピック競泳女子100m自由形、200m自由形に参加し、現在は本校体育科の教員でもある千葉先生(旧姓簗瀬かおり先輩)が、東京オリンピックに向けて調整を続ける本校3年酒井夏海(土合中出身)さんに話しかけました。
リオデジャネイロオリンピックにも参加した酒井さんですが、「水泳を始めたきっかけはダイエット」といいます。子どものとき太っていたという理由で始めた水泳で、中学時代から世界と戦い続けることになるとは…アニメの世界の話のようにも思えます。4月の世界選手権代表権をかけた日本選手権水泳競技大会において、50m1位、100m1位、200m2位という立派な成果を残しました。大会、合宿の合間をぬって、オリンピア2人が向き合いました。
【千葉先生】オリンピック(リオ)に出場してみてどうだった?
【酒井さん】今までにない緊張感を味わえたのは良い経験だったなぁと思います。
【千葉先生】そうだよね。オリンピックは全然違うよね。世界選手権とも違って、会場全体から地鳴りがするような声援が伝わってきたでしょう。笑 オリンピックに出場した経験から得たものはある?
【酒井さん】日本代表という自覚が生まれました。代表に入って印象に残っているのは、選手たちが水泳から離れた場所でも自覚を持って行動していました。挨拶や返事はもちろん、立ち振る舞いなどで尊敬できる選手が多く影響を受けました。私自身も日常生活での態度が変わったと思っていますし、それからは結果も上向きになりました。
【千葉先生】高校生活はどう?楽しい?
【酒井さん】合宿や遠征先には課題や自主学習ができるものを持って行きます。それから、長い間いなくても、すぐにクラスに馴染めるのが武南の良いところだと思います。部活動もみんなが「夏海~!」と声をかけてくれるので、人に恵まれて楽しい学校生活を送れています。
【千葉先生】少しやせたんじゃない。
【酒井さん】はい。パンパシフィック大会とアジア大会が終わってから、筋力トレーニングを始めました。甘い物も食べないようにしています。
【千葉先生】あまり無理し過ぎない方がいいと思うよ。笑 我慢し過ぎると余裕がなくなっちゃう。たまには甘い物だってたまには食べたり、気分転換することも大事。充実した毎日の延長線上にオリンピックが待っていることは忘れないでね。実は、私もロサンゼルスオリンピックに参加した時、出場前の周りの人たちの熱気と、終わった後にさ~っと人が退いていくのを感じたことがあるんだけど…勝負の世界だから勝ち負けは大事。でも、高校生のいましかできないことも大切にして欲しい。
【千葉先生】最後に、今後の抱負をお願いします。
【酒井さん】日々を大切に過ごして、東京オリンピックで世界と戦い活躍したいです。今後も応援よろしくお願いします。
世界を知る“先輩”からの言葉には優しさと重みがありました。二人の話を聞いていて、
「酒井はね~模範生…練習に取り組む姿勢、水泳との向き合い方…運動能力の高いアスリートなのは言うまでもないけど、酒井は、人としても素晴らしいんですよ。気が利くというか、次にどういうことをすればいいのか自分で考えて行動できる。世界と戦ってきて、1人で戦うのではなくって、周りに感謝するということが身に付いたのかもしれないな。埼玉県の新人戦には出場せず武南チームに帯同させたのだけど、みんなが『酒井だ!』と注目するなか、彼女はもくもくとfor the team! 裏方の仕事をしながら、必死にチームメイトを応援しているので、他校の先生方からも、驚かれ、褒められもしました。」
と、以前、水泳部顧問の秋山先生が言っていたのを思い出しました。
酒井さんのこれまでの水泳人生の中で、一番思い出に残っている大会は中学1年の時の大会だと言います。その大会で年下の選手と同着で、負けたわけではありませんが、あの時の悔しい気持ちが彼女を突き動かしているのだそうです。超一流の負けず嫌いが、高校時代の3年間で、周りに感謝する気持ちを大切して行動できる超一流のアスリートとなって、世界へ再び挑戦しようとしています。引き続き温かい応援よろしくお願いします。