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学校法人 武南学園 武南高等学校

【化学部】DNA抽出

化学部 2022年09月15日

 

文化祭では、DNAの抽出、バスボムの実験を行いました。今回やった実験を部員が解説してくれました。

DNA抽出

作り方

1.  刻んだ玉ねぎをすり鉢で素早く、大根おろし程度の柔らかさになるまですりつぶす。時間をかけるとDNAが分解してしまうため、素早くやらないといけない。

2. 1のすりつぶした玉ねぎにDNA抽出液(小さじ2杯の食塩+小さじ2の洗剤+水)を加えて、静かに混ぜる。

3. ろ紙でろ過をする。

4。エタノールを3.のろ液より2~3倍の量になるように加える。数分すると、下のろ液の層から上のエタノールの層に向かって白い糸のようなものが浮かんでくる。これが玉ねぎのDNAである。

DNA抽出実験の解説

すりつぶした玉ねぎにDNA抽出液を加えて混ぜると、抽出液に含まれている洗剤が、玉ねぎの細胞膜を壊し、DNAが溶けやすくなる。また、食塩も細胞膜を壊すと共に、材料にあるタンパク質を沈殿させる。そして、ろ過すると細胞膜を作っていた成分や細胞の中にあるタンパク質は取り除かれる。DNAはエタノールに溶けにくいため、ろ過した液にエタノールを加えると、DNAが糸状になって現れるようになる。

 

バスボム

作り方

1。クエン酸と重曹を1:3の割合でビーカーに入れる。

2。割り箸でよく混ぜる。

3。色をつけたい場合はここで食紅を加える。

4。エタノールをこまごめピペットで吸って、ビーカーにゆっくり入れる。(量はクエン酸の量によって異なる)

5。素早くかき混ぜて、粉末がサクサクしてきたら止める。

6。ラップに5で作った粉末を乗せて、おにぎりのようにしっかりと握る。

7。しばらく置いておいたら完成。(エタノールの量によって固まる時間が異なる。2~3時間程度、または数日かかることもある)

バスボムの作り方の解説

 弱アルカリ性の重曹と弱酸性のクエン酸が混ざっている粉に、液体(水など)を加えると、中和反応が起きて、二酸化炭素が発生して泡が出てくる

 

 

部員全員の感想

3年 Sさん

今回の文化祭で化学部は主にDNA抽出実験とバスボム作りのほか、ビスマス結晶、光の全反射、錯視の展示を行いました。コロナウイルス感染対策のため、生徒と先生方のみで開かれました。全体的ない人数が少なかったため化学部に来る人達は少ないだろうと思っていましたが、たくさんの生徒や先生方がいらっしゃいました。色々な制限が多かった文化祭でしたがとても活気のある行事になったと思います。

 

3年 柴原くん

文化祭で、化学実験室では人が多く来てくれて、お客さん自身が実験している時はみんな楽しそうだったので、自分も嬉しくなりました。こんなに多くの人が来てくれるとは思わなかったので、化学実験の楽しさをみんなに伝えたいと改めて思いました。この文化祭が今年、中止にならずに開催されてよかったと思いました。最初で最後の文化祭でしたが、武南での思い出が一つ増えて嬉しいです。

 

2年 熊谷くん

今回の文化祭、私は不安しかありませんでした。2年生にして初めての文化祭で部長として企画の考案、運営を任され、「本当にこれで来てくれる人は楽しんでくれるのか」、「部長としてしっかりとした運営ができるのか」、と自問自答をし続けていました。そして文化祭当日、そんなことを考え続けていた私は、来てくれた方々が楽しそうに実験をしていた顔を見てそんな考えは杞憂だったんだなと感じさせられました。実験の説明が足りなかったことなど反省点は沢山あったので来年度の文化祭は今年度のものよりも充実したのものとしたいです。

 

2年 Mくん

今回の文化祭は非常に山あり谷ありでした。私の予想以上にお客様が来てくださり、材料の準備などがとても大変になったりと様々な予想外なことがあったり自分の不手際が多々あったりなどしました。ですが、皆様にはかなり楽しんで実験されたり、展示物をご覧になられたりしていただけたようなので、とても安心しました。本来、保護者の方々や地域の方々も加わると考えると、今回の準備のやり方では間に合わないと思うので、次に文化祭があるときには、もっと入念に計画を立てていかなければならない、と思いました。何はともあれ、とても充実した文化祭でした。

 

2年 Iくん

人生初の文化祭、初めは一体どうなることやらと少々不安なところもあった。でもしっかりと準備した甲斐あって全てがうまくいったと思う。たくさんの方にお楽しみいただけて本当に良かった。自分も楽しかった。

 

2年 Yさん

人生で初めて経験する2日間の忙しくも楽しい文化祭は、とても貴重な時間になったと思う。前日までは、準備まで頑張ったのは良いものの、当日に来てくれた人に本当に楽しんでもらえるか不安な気持ちも抱えていた。しかし、バスボム作りをしに来たお客さんから、「楽しい」という言葉が出てきた時は、自分の不安が杞憂に終わった事に安堵しつつも嬉しくなった。とはいえ、全てが完璧にこなせたわけでも無いので、来年も開催出来たなら、今年よりもより良い物を出し、自分自身も更に楽しめるように努力したいと思う。