【柔道部】夢を背負ってインターハイへ!
柔道部 2024年06月15日
柔道部73kg級の泉選手がインターハイ出場を決めました。柔道部にとって12年ぶりの快挙!これまで、何人もの先輩たちが、インターハイ出場という厚く険しい壁に苦杯を飲まされてきただけに、みな、よろこびもひとしをです。顧問の佐藤先生から、泉選手の巧みな試合運びについて聞いていはいたのですが、直接、試合の模様を泉選手に聞いてみました。
1回戦、2回戦、3回戦を、不戦勝、背負い投げ、払い腰と勝ち進んでの準々決勝の相手は、大宮工業の選手でした。
「大宮工業の選手は過去何回も試合をしている相手で、すごく良く研究してくる選手なんですが、本当は、彼が3回戦で破った埼玉栄の選手とやりたかったです。」と言います。
実は、県ジュニア大会で泉選手は、その選手に負けているのです。ならば、戦わないですんでラッキーだったのでは?とも思えるのですが、泉選手は違います。「あの時の負けは何を言っても言い訳になってしまうので、この大会で、しっかり勝っておきたいという気持ちが強かった」のだそうです。
大宮工業の選手は、強い相手に勝って勢いに乗っていましたが、泉選手は、冷静に、足払いからの小内巻きで勝つことができました。
準決勝の相手は、なんと、同じ武南高校の塩坂選手でした。実は、塩坂選手は試合前に手を骨折し、テーピングで固定して、ここまで勝ち上がってきた強者です。
「もちろん相手のことはよくわかっていましたが、大切なのは気持ちだと思って、『絶対勝つ!』という気持ちを前面に出して試合にのぞみました。」
その言葉通り、開始、29秒、袖釣込腰で勝つことができました。
決勝で当たったのが、埼玉栄高校の選手でした。これまでの大会でも、良いところで名勝負をしてきたライバルです。
「1年生の時は、この階級で、むこうが本当強くて、有名な選手でした。」と振り返る泉選手。
この武南高校柔道部での3年間の頑張りがものをいい、これまでの公式戦での戦績は泉選手の3戦3勝。相手も泉選手のことを良く知って研究してきているので、前回の試合で決めた「●●技に気を付けろ!」という相手の声援が、泉選手にも聞こえていたと言います。
そんな中、試合中、泉選手がインターハイを賭けての戦いで心掛けていたのは、
「投げの上手い選手なので、相手の良いように組まれないことに注意。」ということだったそうです。
そして、試合開始から2分30秒。相手の思うような組手をとらせず、柔道の押す力と引く力をうまく利用して、相手の頭の中に ”次にこうくるのでは” というイメージを抱かせ、残り30秒から、仕掛け、相手の読みの逆をとって、見事、相手を転がすことができました。
(インターハイを控えているので試合の駆け引きの詳細は載せないでおきます。)
会心の勝利に畳の上でガッツポーズです。
インターハイでの抱負を聞くと
「とにかく恩返しをしたいです。これまで自分を育ててくれた武南に、柔道部の仲間に、支えてくれた両親に。みんなによろこんでもらいたい。感謝の気持ちを伝える試合をしたいと思っています。」
と言うコメントが返ってきました。
3月の全国大会に参加して、全国には、見たことのない強い選手がいっぱいいることを改めて知った泉選手。
「(練習で)自分を追い込んで、自分がどこまでできるか試してみたい。賞状が取れればいいんですけどね。」
と、柔道と勉強と、最後の高校生活の夏を、おもいっきり充実させるつもりのようです。
話しを聞いていて、日々の努力もかかさず、周りの人への感謝も忘れないクレバーで熱い心を持った選手だと感じました。
インターハイに向けてがんばる泉選手に、引き続き応援よろしくお願いします。