『植物はなぜ毒があるのか』山門先生のオススメ
2020/04/28
皆さんこんにちは!武南高校2年G組担任の山門 直弘です!
教科は昨年までは化学でしたが、今年は生物の授業を受け持つことになりました。勉強することがたくさんで、毎日大変です....。
今回は、自分自身の勉強のために最近読んだ本を紹介したいと思います。そんなに堅い感じのものではないので、気軽に読んでみてください!
私が皆さんにオススメする本は、「植物はなぜ毒があるのか 草・木・花のしたたかな生存戦略」(田中修、丹治邦和著)という本です。
植物は自分自身の身を守るために、様々な進化をしてきました。ご存知のように、植物はトゲを持ったり、またあるものは毒を持つように進化しました。
植物の毒について私たちが良く知っているものは、トリカブトのアコニチンなどですかね。しかし、普段私たちの食卓に並ぶものにも、「毒」が含まれていることをご存知でしょうか。
たとえば、玉ねぎはヒトの血液をサラサラにして、動脈硬化を予防する効果がある植物です。しかし、「犬や猫に絶対玉ねぎを与えないように!」、とも言いますよね。実は、玉ねぎには硫化アリルという物質が含まれています。実は犬や猫などの動物は、硫化アリルを分解する酵素を持たないのです。私たち人間は進化の過程で、硫化アリル分解酵素を獲得し、他の動物には有毒な玉ねぎを上手く利用できるようになりました。
このように私たちの身の回りには、様々な毒を持った植物がいます。コーヒー豆やチョコレートの原料のカカオなどもそうです。植物たちは、この地球の厳しい生存競争の中で、自身の身を守るために毒を獲得してきました。
この本は、身近な有毒植物とヒトとのかかわりなどを分かりやすく解説してくれます。この本を読む前と後では、植物を見る目がかなり変わります!
科学を勉強していて、楽しいことは、勉強することによって、日常生活のさまざまなシーンが全く違うものに見えることだと私は思います。新2年生の皆さんは覚えていますか?花火のさまざまな色は、炎色反応を利用していること。炭酸飲料や柑橘系の飲料などは、酸性が強く、歯を溶かす可能性がある。などなど…去年授業で教えましたよね?
勉強するたびに、どんどん世界が変わってくる。面白いですね。もっと勉強すれば、世界を変えることもできるかも!?夢が広がりますね。