第58回 卒業式
2023/03/06
第58回卒業式が行われました。歴史ある武南高校らしい厳かな式に今年もなりました。
来賓の方々、校長先生から、オンラインの発達した世の中だけれども、肌のぬくもりの伝わるコミュニケーションを大切にすること。SDGsなどグローバルな視野で考えて行動できる人になって欲しいということ。どんな世の中になっても、何があっても、いつまでも、親は皆さんの味方だということを忘れないで。というはなむけの言葉がありました。
コロナ禍における先輩との関わりを温かく述べた生徒会長の送辞をうけ、特進コース郷原さんの答辞が素晴らしく心に響くものでしたので、要約してお伝えしたいと思います。
今年の卒業生の代は、幼稚園で東日本大震災を体験。落ち着かない小学生時代を過ごし、新型コロナの流行。中学校の卒業式は中止か縮小となり、その後の学校行事が、当たり前であるかのように変更を余儀なくされてきたのだそうです。そんな中、何気ないことができることだって、そもそも『幸運なこと』なんだと気づくようになったと言います。また、何かを行うということは、その実現に多くの人が関わってくれているということにも気づき、感謝の気持ちをもつようになったそうです。
やなことばかりの高校時代だったように思えてしまいますが、郷原さんは、これまでの小中高という学校生活の中で、これほど多くの友だちに囲まれたことはなく、「受験期には、友との、特になんでもない話がこの上ない気分転換になった。」と、友の顔が目の前に浮かぶように語ってもくれました。
そして、激動の世の中、この先も、『運』に身を任せざるをえないこともあるかもしれませんが、それならば……、
『運も味方したくなるような人物になりたいです。』と、答辞をしめました。
大人だって、いえ、世の中の誰も、この先どうなるのか予想がつきません。『運も味方したくなるような人になる』郷原さんのひと言が、この時代のひとつの解であるような気さえしました。
卒業おめでとう!素晴らしい、示唆に富む、最高の答辞でした。感動しました。