5月の朝礼
2017年05月02日
5月の朝礼が行われました。
校長先生は次のように話されました。「今日は大学時代に心理学を教えていただいた国分康孝先生の『自分をラクにする心理学』という本の中の『自分の能力を検討してみよう』ということについて話します。その前に2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会プレゼンターとして、佐藤真海さんが話したプレゼンテーションの一部を紹介します。佐藤さんは骨肉腫という病気で右足膝以下を切断することになってしまったのですが、陸上競技を志し、パラリンピックにも出場しています。佐藤さんは
『人生で大切なものは失ったものではなく、持っているものである。』と話しています。持っているものを活かし、さまざまな目標を立て、それを超えることで自信を身につけたそうです。
この話を念頭にして自分の能力を検討していきましょう。国分先生は本の中で『自分には何ができる人間か、何ができない人間かをまず見つめることである。そして自分のできることをせよ、自分のできないことを人のせいにするな』と書いています。さらに『人のせいにしない方が得である。なぜか。人のせいにしないということは、自分で自分の能力を検討することになるからである。その結果、自分が成長するからである』とあります。さらに、自分の能力を検討する上で、注意が3つあると書いています。
1つ目は能力の拡大解釈をしないということです。例えば数学ができない、というとき、数学ができないから自分は頭が悪いのだというふうに考えることが拡大解釈です。大切なことは自分に何ができるか、できないかを見極めることです。
2つ目は能力を時間の上で拡大解釈をしないということです。例えば今できないことを、これから先もできないのだというふうに考えないようにということです。これから先にできるようになるかどうかは自分次第です。言い訳をしても何の得にもなりません。
3つ目は我慢する能力、これは誰にとっても必要なものであり、これをきちんと持つことが大事だということです。世の中はみなさん個人のためにあるわけではなく、思い通りにならないことはたくさんあります。そのことに我慢ができないと、社会、家庭、職業生活のいずれにおいてもぱっとしない人生を歩んでしまうでしょう。我慢する力は努力し鍛えることが重要です。この能力が鍛えられれば、それに比例して良いことも増えていきます。
どうでしょう、考え方次第で気持ちを楽にし、効果的な努力ができるようになると思いませんか。学んで、考え、行動に移す『文武創造』を実践し、自分にしかできないものを作り出す創造力を鍛えて下さい。」
自分を見つめ、知ることは将来的には大学受験や就職の際に必要となる自己分析にもなります。ゴールデンウィークなどもあるので、この機会に自分とじっくり向き合ってみてはいかがでしょうか。