1学期終業式
2018年07月19日
1学期も最終日を迎え、校長先生は次のように話されました。
「今日は、『複数の視点を持ち、本質を見抜く』ということについて話します。
私は小学校のころ、父に海に初めて連れて行ってもらいました。
私は海の広さに驚き、向こう岸はどこかと尋ねると
『海に向こう岸はない』と答えたのです。このことはずっと、
頭のどこかに引っかかっていました。
つい数年前、臨海実習の挨拶を考えていたときにこの
『向こう岸はない』ということの意味が分かりました。
自分の立っている日本を中心に考えているから、
向こう岸、という発想が出てくるのだと。
自分の立場だけで物事を見たり判断したり
しているのでは、物事の本質はつかめないのだと
分かった瞬間でもありました。
さて、6月の朝礼でも話しましたが、現在1年生の大学受験から
大きく仕組みが変わります。2年生、3年生からすれば、自分たちに
関係ないと思うでしょう。しかし、何のための入試改革、
何のための学習指導要領の改訂か、改めて考えてみて下さい。
これは、今社会で求められている力をつけるためなのです。
そういった視点で考えれば、2、3年生の皆さんは、自分たち以上に
力を身につけた後輩たちと同じ土俵で競い合っていくことに
なるでしょう。そう考えると、決して他人事ではありません。
では、複数の視点を持ち、物事の本質を見極めるために
どうすれば良いか。これはやはり、常に学び続け、
その中で視点を変えて考えてみることが重要です。
例えば、何か学んだとき、それを使って
問題を1つ作ってみる。これは学習者と出題者の
両方の視点が持てます。
部活動でも、練習をしながら、これは何のために
練習するのかを、指導者の視点で考えてみる。
こういったことを繰り返しながら本質をつかんでいくと
勉強や練習の効果は一段とあがるのです。
この夏休みは様々な実践をするチャンスです。
学びのなかに複数の視点を取り入れ、自分の立てた
目標に大きく近づいて下さい。」