真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

2学期 終業式

2019年12月23日

2学期の終業式が行われました。

校長先生は次のようにお話をされました。

 

 皆さんおはようございます。

2学期も終業式となりました。

今年度は19年ぶりに生徒数が1500名を超え、活気と勢いをもってスタートしました。

7年ぶりサッカー部の関東予選における県優勝をはじめ水泳部、陸上部、柔道部、ダンス部、野球部など多くの部活動が好成績を上げてくれました。

この勢いをさらに発展充実させて文武創造、文は武で鍛え、武は文で磨くことにより皆さんの創造力を伸ばしていきましょう。

 

 さて、今日はそのために大切な自己肯定感を高める話をします。

まずは、自己肯定感とは明確な定義はありませんが、

「自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情」とか

「自分をきちんと認めて自信を持つ」ことと言われています。

 

 2014年に内閣府が発表した13歳から29歳を対象とした自己肯定感に関する意識調査では

「自分自身に満足している」45.8%の日本に対してアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスでは80%を超えています。

「自分には長所がある」に対しては68.9%、アメリカ、ドイツ、フランスは90%以上ですからだいぶ下回っています。

「私は価値のある人間だと思う」については44.9%、アメリカ、中国、韓国は80%を越えています。

このようなことから、日本の若者は自己肯定感が低いといわれています。

必ずしも自己肯定感が高ければいいというわけではありません。

しかし、例えば「私なんか」「どうせ」「やっぱり」「何をやっても」というような言葉が口癖になってしまっているとしたら楽しい生活を送っているとは言えないのではないでしょうか。

 

 それではどのようにして自己肯定感を高めるのか例をいくつか紹介します。

一つ目は、自分の短所を長所に置き換えてみる。

優柔不断という短所は見方を変えれば協調性がある。

人のことを気にしすぎる、は他者への細かい配慮ができる。

口下手である、は誠実である。

というように、別の観点からみて短所を長所と置き換えてみることです。

二つ目ですが、3年生はセンター試験が迫っています。

そこで、後26日しかないと考えるのと、まだ26日あると考えるのでは、意欲も準備の中身も変わってくるかと思います。

また、家や学校で注意されたり指導されたりしたらこんなに自分のことを心配してくれる人がいる、有難いなというように、常にプラス思考で考えることが大切かと思います。

もう一つ、これは前にも話したことがあると思いますが、自分の能力を正確に見極めることです。

期末考査で数学のテストの出来が悪かった。

自分はダメな人間だと思ってしまうと自己肯定感も低くなってしまいます。

何か一つだめだと他のすべてがだめだと思うのではなく、できなかったことと同時にできたことも正しく評価する。

数学はできなかったけれど、国語と理科は前よりいい点が取れたというように考えましょう。

また、自分は英会話ができない、だからダメだと考えるのではなく、今は英会話ができないかもしれないが、これから先もずっとできないわけではありません。

今できないことをこの先もずっとできないだろうと時間の上で拡大解釈をしないことです。

できるようになりたければ計画的に努力を重ねればできるようになるわけです。

自分のいいところも悪いところも自分のできることもできないことも素直に受け止め自分をきちんと認めて自信を持つことが大切です。

そして、このように見方、考え方を広げていくことが自己肯定感を高め心地よく安心して生活が送れることになります。

それでは、もうすぐ新しい年が始まります。

自己肯定感を高めプラス思考で皆さんが大きく飛躍することを期待して、終業式の挨拶とします。