2学期始業式
2020年08月27日
「自由に生きるための技を身につける」
皆さんおはようございます。今日から2学期です。また皆さんに同じ注意をお願いします。自分自身の新型コロナウイルス感染防止対策行動指針を再確認し徹底してください。学校も感染防止対策は徹底して行っていますが、一番の防止対策は、皆さん一人一人の自覚と責任ある行動です。基本となるガイドラインは示していますが皆さんそれぞれ、家族構成も通学方法も健康状態も体質も違います。ですから自分自身の感染防止行動指針の厳守が大切なのです。守ってください。
さて、先日、今年の3月に卒業した南波さんがチェコ国立バレー団に入団が決まったことを報告に来てくれました。世界中から集まった応募者の中から3名の採用枠に入ることができました。南波さんはドイツに留学し高校の勉強をしながらバレーを学びました。留学して初めて触れるドイツ語、そのドイツ語でフランス語を学ぶ、生物の時間はバレーに必要な解剖学を学ぶ、たった一人で生活しながら難関を突破したわけです。学校の成績が悪いとバレーも続けることができなくなってしまうので、睡眠時間はもちろん大切なバレーの練習時間も削ってドイツ語でレポートを書いたそうです。そんな時、支えになったのが応援してくれている武南の友達だったそうです。もしも挫折して戻ってきたとしてもいつでもあたたかく迎えてくれる仲間がいる。このことが、逆に中途半端では絶対に帰れないと目標を達成するまで頑張り通せた理由の一つだったと話してくれました。武南の「文武創造。文は武で鍛え武は文で磨く」をドイツで実践してくれたわけです。
皆さんも自分の夢を追いかけてください。と言いたいところですが実際は自分に何が向いているか、なにをしたいのかわからない人。やりたいことがたくさんあって決めかねている人。夢があっても自分には無理と諦めながらもまだ次の目標が見つからない人。これが多くの高校生だと思います。南波さんも夢を叶えるため普通の高校生活や楽しみなど、たくさんのことを諦めてきたわけです。何かを選ぶということはそれ以外のたくさんのものを捨てるということでもあります。だから迷うのです。難しいのです。
今日から2学期です。夢や目標を明確に持っている人は南波さんのバレーに磨きをかけるための語学や解剖学のようにすそ野を広げる学びを大切に頑張ってください。夢を諦めかけている人。妥協して次の目標をさがす前に、もう一度何が障害になっているのか具体的に書き出してみてください。そして、できない理由を考えるのではなくできる方法を考えてみてはどうですか。何が向いているかわからない人、何をやっていいかわからない人、やりたいことがたくさんあって決めかねている人。大学に行ってから決めればいいと思います。そして、より可能性を広げるために難関大学を目指してひたすら勉強してください。いまは、幅広く学びどの方向にも太い枝を伸ばすことのできる太い幹を育てる時です。最近、大学教育で注目されているのがLiberal artsです。教養教育と訳される場合が多いですが、本来は自由七科「文法学・修辞学、論理学と算術・幾何学・天文学・音楽の七つの学問のことをさしたようです。Liberal自由のための arts技がLiberal artsです。学びは自由に生きるための技術を身に付けることです。皆さんが自分の思い通り自由に生きるためには学んで技を身に付けることが必要なのです。まだ、何を目指せばいいかわからない人。難関大学を目指してひたすら幅広く深く学んでください。明るく自由な未来のために。それでは、新型コロナウイルス感染防止を徹底して、自分達の学習環境を守り、充実した2学期にしましょう。