真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

武南への所属感・誇り・責任

2020年10月01日

学校行事の中止と衣替えに思う ~ 武南への所属感・誇り・責任 ~

本 多  昇 

おはようございます。本来であれば2学期は多くの行事があり、活気あふれる時なのですが、新型コロナウイルスの影響で行事がことごとく中止となってしまいました。行事の中でも最も楽しみにしている修学旅行ですが、一貫と特進は11月初めの実施に向けて準備を進めているところです。進学選抜のオーストラリア修学旅行は残念ながら旅行先を国内に変更し2月に実施する方向で準備を進めています。せっかく準備を進めても校内で感染拡大が起こったりすると実施できなくなる恐れもあります。2年生だけでなく学校全体で感染防止を徹底していかなければなりません。全校で感染防止対策を徹底し2年生の修学旅行が実施できるように応援しましょう。

さて、今日は学校行事について考えてみたいと思います。学校行事は学習指導要領の中で、その目的を「全校若しくは学年又はそれらに準ずる集団で協力し,よりよい学校生活を築くための体験的な活動を通して,集団への所属感や連帯感を深め,公共の精神を養いながら、集団における行動の仕方、合意形成や意思決定、自己実現を図ろうとする態度等の資質・能力を育成すること」となっています。また、儀式的行事、文化的行事、健康安全・体育的行事、旅行・集団宿泊的行事などに分類されています。

今日は儀式的行事に分類される朝礼です。儀式的行事は「学校生活に有意義な変化や折り目を付け、厳粛で清新な気分を味わい、新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行うこと」となっています。学校行事は全校若しくは学年の集団を単位として、とあります。ですから朝礼ならば全校生徒が一堂に会して行うことが原則となります。そして、学校生活に秩序と変化を与え、集団への所属感や連帯感を深め、学校生活の充実と発展に資する体験的な活動を行うこと。となっていますから、本来であればzoom配信等ではなく実際に体験的な活動を行うことが学校行事の姿です。野球やサッカーなどのスポーツ観戦は、テレビのほうが解説もあり詳しく見ることができます。しかし、実際に球場やサッカー場で応援するのとでは、所属感・連帯感の深まりが違います。音楽や演劇もコンサート会場や劇場での鑑賞は感動が違います。これらと同様に学校行事は実際に体験的な活動を行うことが重要なのです。今は、新型コロナウイルスの関係で仕方ありませんが、仕方ないと諦めていては何も解決しません。今までと同じように学校行事ができないので当然、欠けている部分が生じます。特に武南高校への所属感・連帯感、誇り、責任感を育てていかなければなりません。このような意識や感情という目に見えないものを育てていくために、最も適した教材は制服の着こなしなどの行動や形に現れるものだと思います。武南高校の制服を着ていれば武南高校の生徒だとわかります。規定に基づいて正しく着用していれば、決まりがきちんと守れる立派な生徒であるということが分かります。全員が正しい着こなしをしていれば武南高校は立派な生徒が育つ学校だとわかります。しかし、例えばスカート丈のように守ろうと思えば簡単に守れる規則さえ守れないようでは、いくら勉強や部活で頑張っていたとしてもその評価は大きく割り引かれてしまいます。制服の着こなしは皆さんの心の在り方が目に見える形となって現れたものです。学校行事を通じて育っていくはずの所属感・連帯感・変化や折り目をつけることなどは、行事がことごとく中止となってしまった今、今日からの衣替えを契機に制服の正しい着こなしを通じ意識を高めてほしいと思います。武南高校の生徒であるという所属感を深め自覚と誇りと責任を持った行動を皆さんに期待します。