真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

東京大学大学院で咲かせよ!武南桜

2017/03/09

選抜コースに所属し、北海道大学で学び、現在は東京大学の大学院で研究を続けている矢作くんが、近況報告に来てくれました。「北大を選んだ理由は親元から離れて生活し自分自身を見つめ直してみたかったから…」という矢作くん、実は、武南在学中はまじめに勉強に打ち込むものの、人とのコミュニケーションをとるのが少し苦手だったとか、なので…「担任の武田先生が、英語でミュージカルをやるって言ったときは…流石に…武南に来たことを後悔しましたね~笑…でも、クラスの仲間と行ったオーストラリア、個性的な仲間との何気ない日々が、高校生活の思い出として残っています。」現在の夢を尋ねると、「北大ではガスタービンエンジンの研究をしてきましたが、僕は、小さいころから船が大好きだったので、今は、海洋発電の研究をしています。日本を囲む海に眠るレアアースを採掘する海洋構造物を設計して、日本の未来を支える仕事をしたいと思っています。」と目を輝かせて語ってくれました。

『よりよく生きるために学ばなければならない』と後輩にアドバイスを贈るのは、早稲田大学へ進み、東京大学大学院で倫理学を学ぶ小泉くんです。「よく生きるとはどのようなことなのか?そのために何をなさなけれなならないのか?わたしとは、他者とはどのような存在なのか?を、私は問題にしています。特に、高い科学技術力を背景にして生じた現代社会に特有の問題、遺伝子操作や環境、安楽死などを扱う応用倫理を勉強してきました。」少し難しい内容のことをスラスラ話す小泉くん、選抜コースでの思い出を…「今、一緒に東大大学院に通う矢作、幼稚園から付きあっている小川…風変わりな友人と、個性的な先生とのなにげない日常が思い出深くって、久しぶりの母校は…思ってた以上に良いものですね。」と話してくれました。

2人の在学中の写真を引っ張り出しながら、武田先生は懐かしそうに語ってくれました。「小泉は、入学当初から、東北大へ行きたいって言ってきたんですよ。その理由を尋ねると…『●●教授のもとで学びたいんです。』としっかりとした目標を持っていたんです。高校1年生で学びたいことが具体的に決まっていて、大学を偏差値だけで決めていないのが…カッコよかったですね。笑。その後、憧れの教授が大学退職されたのを知り、早稲田が一番自分の学びたいことを究めることができると言い出したんですね。受験までにやるべきことを逆算して、問題集をこなし、矢作とも良い意味で競いあい、見事に合格したので、いまだに、教室で、彼らの”伝説”を語っているぐらいなんですよ。」

卒アルひろげてすっかり止まらなくなった武田先生は、熱く語り続けます。「彼らの居たクラスは、温かくって弾けたクラスでしたね。一番の思い出は…文化祭で英語でミュージカルを体育館のステージでやったこと。最初は…ヤキソバ屋やりたかったんですよ~でも、校内選考で落選してしまって…とにかく悔しかったけど…。顔をあげて『みんな♪ミュージカルやろ♪』って言ったら…最初、目の合った数名の女子だけが賛成してくれて…笑…そこから一人ずつ賛成してく仲間が増えていって…最後には、え”~って踊りそうもない子まで…みんなで踊って…。も~う、ドラマのような最高のステージ発表をやり遂げることができたんです。見ていた先生方も涙を流すぐらいの感動でしたね。今、思い出しただけで鳥肌が立ちますよ。笑」 

「僕は2年から、みんなと違うクラスだったんで…ミュージカルやってるのを見て…とにかく、羨ましかったですね~。」そう語るのは、國學院大學で日本史を学び、公務員に就職が決まったという小川くんです。武南での仲間とのやりとりがとにかく楽しかった~と思い出ばなしに花が咲きます。「先生!今、大型バイクの免許を取っているんですよ。いつか一緒にツーリングしましょうよ。」そんな誘いに先生も笑顔になりました♪

「学校に近況報告に戻って来てくれたって言うのがうれしいんですよね。」先生は言います。

高校1年でやりたいことをみつけ、東大の大学院にまで通って究めようとする生徒もいる。大好きな「船」にかかわることをしたい…そんな漠然とした夢を実現するために、高校時代に勉強に明け暮れた生徒もいる。好きな日本史を究めるために大学へ進んだ生徒もいる。でも、入試では必ずしも自分のやってきた成果をだしきれなかった生徒だっているハズですし、18歳までに自分の方向性を見つけきれなかった生徒だっているハズです。

何かあればよろこんで生徒の力になれる学校でありたい。5年後、10年後、生徒の目で見た世界に耳を傾ける学校でありたい。 

そう思わせる再会でした。